不正事件簿

 

発覚

年月

会社名 業種

不正

 時期

不正の概要
2008/9 プロデュース 電子部品メーカー

 2005/6~2007/6

 循環取引による売上・利益の嵩上げ。会計士主導による粉飾決算とされる。詳細はこちら

2008/4 ニイウス システム開発

   2005/6

~2006/6

リース会社を利用した循環取引を含む悪質かつ重大な不正
続く(詳細はこちら) 

2007/1 IXI システム開発 2005/3~2006/9

メディア・リンクス続く大規模な循環取引

多くの大手情報システム関連企業がスルー取引の連鎖に関与していることが明らかになった事件

2006/1 ライブドア     粉飾額(50億円とされる)だけで、その重要性を議論できない粉飾事件。元社長のマスコミ露出度や数多くの一般株主に損害を与えた事件題となる。
2004/10 西武鉄道    

有価証券報告書株主虚偽記載。2011年9月最高裁は東京高裁に損害額算定で差し戻し。

    2004/9 東北文化学園大学    

架空寄付、私学助成金不正受給9億円。オンブズマンの訴訟にて、仙台高裁は2010年3月仙台市長に監査法人と公認会計士に対し、7.7億円の返還請求をするよう判決。2011年10月監査法人が仙台市に4億円を支払い、訴え取り下げられる。

2004/5 メディア・リンクス    

 IT業界の粉飾決算。様々な不正に絡んだワンマン経営社長による架空売上は全体の8割以上とされる。

2004/4 ハンナン    

輸入牛肉を国産牛肉と偽装

2004/3 カネボウ    

5期で2,000億円以上の粉飾決算。2005年9月中央青山監査法人の公認会計士4名逮捕。同法人は解散へ。

2003/6 近鉄   20年

架線や枕木などの鉄道用資材を在庫があるにもかかわらず費消したとして、経費計上

2002/7 ワールドコム     粉飾決算による40億ドルの利益計上
2002/5 ダスキン   1.5年

肉まんに禁止食品添加物を混入。指摘をした建設会社に6,500万円支払う。2006年6月大阪高裁は次のように判示した。

 (企業の存亡の危機)を回避するために、そして、現に行われてしまった重大な違法行為によってダスキンが受ける企業としての信頼喪失の損害を最小限度に止める方策を積極的に検討することこそが、このとき経営者に求められていたことは明らかである。ところが、前記のように、一審被告らはそのための方策を取締役会で明示的に議論することもなく、『自ら積極的には公表しない』などというあいまいで、

成り行き任せの方針を、手続き的にもあいまいなままに黙示的に事実

上承認したのである。それは、到底、「経営判断」というに値しない

というしかない。・・・(監査役も)自ら上記方策の検討に参加しな

がら、以上のような取締役らの明らかな任務僻怠に対する監査を怠っ

た点において、善管注意義務違反があることは明らかである。

詳細はこちら

2001/10 青森県住宅供給公社   8年

理事長印を勝手に使用し、普通預金口座からの引出など165回、計14.46億円を横領。公社は役員ら9人に5.8億円の損害賠償訴訟を提起・2006年9月16.5百万円を支払うことで和解。

2001/10 エンロン     粉飾決算
2000/7 三菱自動車     リコール隠し

2000/6

雪印    

集団食中毒と社長発言。

さらに、2002年7月に雪印食品の牛肉偽装事件で破綻へ。

1999/9 JCO     東海村臨界事故
1998/12 日債銀    

日本債券信用銀行破綻。不良債権の飛ばしによる粉飾が問題視される。 

1998/10 長銀    

日本長期信用銀行破綻。不良債権処理進まず。 

1998 三田工業 コピー機  

社長と幼なじみの監査人が粉飾を知りながら看過。会社役員と一緒に会計士が逮捕された事件。 続く(詳細はこちら)

1998/3 ヤクルト    

デリバティブ取引で1,057億円の損失。2008年5月東京高裁は元副社長 に67億円の賠償命令を下した、役員の責任は認めず。

1997/11 山一証券     四大証券会社の一社の破綻。不良債権の飛ばしによる損失計上の遅れ。
1997/11 北海道拓殖銀行     バブル崩壊による不良債権の急増により破綻。北洋銀行が救済。
1997/5 第一勧業銀行     総会屋への利益供与
1997/5 野村證券     総会屋への利益供与
1996/6 住友商事    

銅取引で2850億円の巨額の損失が発生。簿外取引を行った取引実行者個人の犯罪で、会社側の責任はないものとされた。 

1995  住専    

住宅金融専門会社。不動産市況の悪化に伴い巨額の不良債権が社会問題となる。 

1995/7 大和銀行   足かけ12年

変動金利債の損失5万ドルを隠蔽するため、米国債の簿外取引により

11億ドル(1,100億円)の巨額損失が発生。トレーダーと債券残高の

チェック者が同一人、支店長は形骸化等の内部統制の不備が発覚を遅

らせる。1995年7月に犯人から告白を受け8月大蔵省に報告したものの

アメリカ当局への30日以内の通知規制に従わず9月に報告する等により1996年2月3.4億ドル(350億円)の罰金を払い、ニューヨークから撤退。株主代表訴訟が提起され、大阪地裁は取締役の内部統制構築義務を判示し、11名の役員に対し7.5億ドル(829億円)の損害賠償判決をくだす。その後、被告の現元役員が2.5億円を会社に支払うことで和解が成立する。

(詳細はこちら)

 

1993 ゼネコン     ゼネコン汚職。政治家への賄賂。
1992/9 アイペック 教育出版関連 1986/3~1992/9 架空売上を中心とした粉飾で、簿外手形の発行や簿外の債務保証により受けた融資を売上代金の回収資金とする手口。店頭公開が90年11月で92年9月に倒産。
1992/2 佐川急便     5億円のヤミ献金
1991 日本コッパース事件   1976~ 経理部長の6億円横領を任意監査の監査人が看過。監査法人を相手取って責任追及。一審で過失責任認定も、二審で過失責任認定せず。判決確定。
1991 日東あられ     売上、在庫、有価証券の架空計上による粉飾事件。典型的・期補填期な粉飾手口で会計士の責任問題となる。
1991/1 イトマン     1991/7特別背任で河村良彦社長、許永中ら6名逮捕
1988

リクルート事件 

   

大物政治家への未公開株式の譲渡による贈収賄事件 

1988/11

青梅信用

金庫

金融業  

女子行員が総額9.7億円の不正送金

1984/3 リッカー ミシン製造  

架空の売上計上によって売上債権が異常に増加。実際には出荷していない在庫を出荷することで簿外の在庫が多額に上る。単体黒字も連結赤字で、連結財務諸表の重要性が問われた。 

1981/3 三和銀行 金融業 1981/3

架空名義により1.8億円をオンライン端末で振込み、当日5千万円を現金にて引出し、マニラに逃亡。決算月の25日で、多忙であることから支店内の中間精査が2時間遅れることで、実行可能となる。

1978 ダグラス・グラマン事件 戦闘機製造

 

 戦闘機購入に絡んだ汚職事件

1978/2 不二サッシ 住宅用サッシ製造販売

1960~ 

当時史上最大の粉飾といわれた。架空売上や架空在庫といった典型的な粉飾の手口で、監査担当の公認会計士は粉飾の事実を知りながら看過していた事件 

1976/2 ロッキード事件 航空機製造

 1972~

アメリカ航空機メーカーのロッキード社の汚職事件。前総理大臣の田中角栄が受託収賄罪で逮捕 

1975/8 足利銀行 金融業

1974/1

貸付係が定期預金を担保にした借入手形や貸出伝票を偽造し、偽名の普 通預金口座に振り込ませる方法で、1年半にわたり63回。総額2.1億円を横領。

1975

興人 発酵製品、化成品等

 

 関係会社債権等の過大評価や関係会社に対する押し込み販売等による粉飾。倒産時は粉飾経理はなかったものとされたが、その後の管財人による調査で粉飾が明らかになった事件。

1974 日本熱学工業     粉飾決算
1974 石油カルテル

石油元売り各社による生産調整、価格カルテルによる独占禁止法違反。生産調整については無罪となる。
1973/10 滋賀銀行 金融業 5年間

支店銀行預金係が5年間にわたり、架空の定期預金を作成し、解約により現金を引き出す等の方法により、総額9億円を横領。

1965 山陽特殊製鋼 鉄鋼メーカー   粉飾決算 。「華麗なる一族」のモデルにもなった有名な粉飾事件。会社更正手続き終結後、東証一部に再上場。
1964 サンウエーブ工業 メーカー   粉飾決算、違法配当
1959 武州鉄道

武州鉄道創立事務局代表による鉄道免許取得のための運輸大臣への贈収賄。
1953 造船疑獄

飯野海運、三菱海運、照国汽船、日本郵船、大阪商船、三井船舶などの海運会社が「外航船建造利子補給法」の制定や計画造船の割当てを受けるため、政治家、官僚への賄賂提供。
1948 昭和電工 メーカー
復興金融金庫からの融資を受けるため、政界、官界、占領軍に金品を提供。